キャッシュレス

日本が世界と比べてキャッシュレス化が遅い3つの理由

連日テレビ等で放送されている「キャッシュレス決済」ですが、世界中でキャッシュレスの流れが来ている、といってもいいほどホットな話題です。

そんな中、テレビを見ていてこのような報道を見たような人は少なくないのではないでしょうか。

日本は世界的に見てキャッシュレス化が遅れています

そう、実は経済的に発展している先進国で、世界的に見ても時代の最先端を行っているように見える日本ですが。

キャッシュレス化の分野においては「キャッシュレス後進国」と言われてしまうほど遅れています。

ではなぜキャッシュレスが遅れているのでしょうか。

本記事では「日本のキャッシュレス化が進まない理由」について記載していきます。

世界的に見たキャッシュレスの普及度

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日本でキャッシュレス決済が進まない理由を解説する前に、そもそもどれくらい日本がキャッシュレス決済に遅れているのかについて再確認したいと思います。

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引用:キャッシュレス・ビジョン:経済産業省

上図は、2015年時点の各国のキャッシュレス決済の普及比率を表にしたものです。

1番キャッシュレスが浸透しているのが、韓国、次に中国、カナダ、イギリス・・・。

といった感じで続いているわけですが、なんと日本は下から数えて2番目です。

しかも日本の左隣のインドが38%の普及率なのに対して、日本はなんと18.4%。

インドとの間にも大差をつけられています。

この表から、「日本がどれくらいキャッシュレス化に遅れているのか」というのを確認できます。

日本はなぜキャッシュレス化が進まないのか

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日本でキャッシュレス化が進まない理由は大きく分けて3つあります。

① 根強い現金主義
② 店舗がキャッシュレスを受け入れない
③ 現金を扱うインフラの充実

1.根強い現金主義

1つ目の理由が「日本人の驚異的な現金主義」です。

現金は安心安全!お金のありがたみを感じる!いくら使ったかわかりやすい!

キャッシュレス決済はセキュリティが心配!システムダウンしたらどうする?個人情報が流出しちゃうんじゃないの?

これらの思考が、

✔ 現金決済で十分
✔ キャッシュレス決済なんてめんどくさそうなだけじゃないか
✔ そもそも安心性も補償されてないだろう

といったような考えに変わっていき、結果的に海外と比べて大きく差をつけられキャッシュレス化が遅れています。

ではなぜこのような「現金主義」の考えが日本では強いのでしょうか。その理由を簡単に説明すると、「日本の治安の良さ」が関係しています。日本の治安の良さを象徴するような代表的な例が以下の2つ。

① ATMから現金を降ろしてもほとんど偽札が混じらない
② 財布を落としたとしても高確率で交番に届く

日本に住んでいると高確率で上記2点は当たり前になっています。といっても、あくまで日本の場合で、世界的に見れば”異常”のようにみえます。

特に中国なんかでは偽札が混じりすぎて「現金なんか信用できない」という考えが流れるくらいお金に関する信頼度と安心度が低いです。

それが影響して結果的に中国国民は早々に現金離れし、今ではキャッシュレス決済のほうが主流になるくらいキャッシュレスが爆発的に広がりました。

一方、現金に対して強い信頼度と安心感を持っている日本人は中国の真逆の国民性を持っています。

「キャッシュレス?現金で支払えばいいだろう!」

といった感じです。

日本でキャッシュレス化がうまく進まないのは日本の治安の良さからくる「現金への安心感」が大きな理由の一つです。

2.店舗がキャッシュレスを受け入れない

続いての日本のキャッシュレス化が進まない理由は「店舗がキャッシュレスを受け入れない」ためです。

キャッシュレス決済を導入すると店舗側には「決済スピードが速くなる」というメリットがあります。

しかし、キャッシュレス決済サービスに店舗側が登録するには高いコストが必要となってきます。

代表的なコストの例でいうと、「手数料」が挙げられます。

<参考>
✔ QRコード決済手数料:約3%
✔ クレジットカード手数料:約7%

それだけじゃなく、店舗側の負担はまだまだあります。

例えば、QRコード決済のキャッシュレスサービスを店舗に導入しようとしたら、国内だけでも何十サービスもQRコード決済アプリがあるためどれを選べばいいのかがわかりません。

更に、せっかくQRコード決済を導入してもユーザー自体が現金主義が強くあまりキャッシュレスを使ってもらえなかったりと。

つまり、今現在の日本の店舗ではキャッシュレス決済を導入するメリットよりもデメリットの方が圧倒的に多いわけです。

こういったところからキャッシュレス決済対応店がなかなか増えず、結果的に国全体でキャッシュレス化が進まない、といった事態に繋がっています。

3.現金を扱うインフラが充実

最後の理由として、「現金を扱うインフラが充実している」というのが挙げられます。

日本のATMを例に挙げて紹介します。

✔ 一日に何回でも取引可能
✔ お札のしわを伸ばしてきれいにする機能がついてる
✔ 24時間利用可能
✔ 一度の振込・出金の限度額が高い

これら4つは、日本に住んでいるあなたからしたら当たり前と言えるくらい当たり前のことかもしれませんが、世界的に見れば「異常」です。

つまり、現金を扱うインフラが整っていることで現金を使用する際の不満感を感じる機会が少ないため、「これ以上便利にならなくても別にいいや」という風になってしまっているわけです。

これは日本人が強い現金主義を抱いている理由の一つともいえます。

さいごに:日本は世界と比べてキャッシュレス化が遅い

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以上が、「日本でキャッシュレス化が進まない理由」でした。

日本のキャッシュレス化を進めるために、私達個人ができることは「キャッシュレス決済を始めてみる」ことです。

この記事を読んで、少しでも、

キャッシュレス決済はじめてみようかな・・・

と思った方は以下2つの記事を読み、キャッシュレスライフをスタートしてみてください。